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IRC1003ch30分SS - お題「旅と鉄道」

「真ー、旅行こうぜー、旅ー」
「いいですよー…って、また鉄道旅ですか…」
「そうだ。何か文句ある?」
「いえ、ないですけど…」
 真が若干あきれた顔でこっちを見てくる。
「そういえば、なんでプロデューサーは電車っていうか…鉄道オンリーなんですか?」
「理由知りたい?」
「はい。やっぱり、パートナーとして知っておきたいですし」
「そうか」
 TwitterへのPostをやめて、真と向き合う。
「俺が鉄道…それも、普通や快速にこだわる理由はな…」
「理由は…」
「旅情を味わいたいからなんだ」
「えっ?」
 案の定、真はきょとんとした。俺が「電車に長く乗っていたいから!」とか言うとか思っていたのだろう。
「今ってさ、新幹線が復旧して凄く移動が楽になったよね。時間もそんなにかからないし」
「はい。仕事でも使いますもんね」
「だけど…それと引き換えに、失われたものがある。それが旅情だ」
「普通電車だとそれが…?」
「そうなんだ」
 お茶をすすって一息つく。
「普通電車とか快速電車ってさ、地方に行くとボックスシートがあるんだよね」
「4人で囲む座席ですね」
「そう。そこでさ、友達と弁当食べたり、冷凍ミカン食べながらさ、外の景色を眺めるんだよ」
「なんか…落ち着くかも」
「だからさ、移動手段としてじゃなくてさ、旅の目的地の一つとして鉄道を使ってるんだ」
「なんか…ただの鉄道が好きな人かと思ってたんですけど、そうじゃなかったんですね」
「いや、根本にそれもあるけどね」
 おい!って真に言われてちょっと嬉しかったりする。が、そのまま話を続ける。
「だから、目的の駅に着いたらバスとかタクシーだって使うよ。ただ、そこまでは…のんびりいこうぜ」
「ですね」
「そもそも…現代人は時間に支配されすぎてるんだ」
 デスクにいるピヨちゃんや伊織と談笑している社長を見ながら言う。
「だから、息抜きとしても…ゆっくりと旅をしようじゃないかってことさ」
「そうですね」
 俺の想いを聞いた真は、いい顔をしていた。俺の旅への想い、鉄道への想いを理解してくれる真は…本当にいい相棒だと思う。
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